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児童虐待による重篤事例の答申について 発表資料 平成28年9月分 | 相模原市

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全文

(1)

児童虐待による重篤事例の答申について

平成25年11月から中央こども家庭相談課及び児童相談所が関わっていた 男子児童が、平成26年11月に自殺を図り、その後亡くなられた事例につい て、平成28年4月20日に、市長から相模原市社会福祉審議会児童福祉専門 分科会の児童虐待検証部会に諮問し、本日、答申がありましたので、情報提供 します。

○ 資料

・児童虐待による重篤事例について(答申)

・「相模原市児童虐待重篤事例検証報告書(公表用)」

※ 今後は、答申の内容を踏まえて、速やかに対応策を検討し、再発防止に取り 組んでまいります。

平成28年9月16日 相模原市発表資料

問合せ先

こども青少年課

042−769−9811

(2)

平 成 2 8 年 9 月 1 6 日

相 模 原 市 長 加 山 俊 夫 殿

相 模 原 市 社 会 福 祉 審 議 会

平 成 2 8 年 4 月 2 0 日 付 け で 諮 問 の あ りま した 、児 童 虐 待 に よ る重 篤 事 例 に つ い て 、 市 社 会 福 祉 審 議 会 条 例 第 8条 第 2項 に 基 づ き調 査 審 議 し、別 添 報 告 書 の とお り取 りま

とめ ま した の で 、 答 申 しま す 。 i

な お 、 今 後 の 再 発 防 止 に あ た っ て は 、 平 成 28年 6 月 3 日 に公 布 され た 改 正 児 童 福 祉 法 の 趣 旨に鑑 み 、 次 に 掲 げ る事 項 を踏 ま え 、 取 り組 む よ うお 願 い します 。

1 子 ど もの 権 利 を守 る執 行 体 制 の 充 実 ,化 につ い て

子 ど もの 権 利 を保 障 し、健 全 に 育 成 され る よ う、児 童 虐 待 につ いて発 生 の予 防 か ら 自立 支 援 ま で の連 の 施 策 を 総 合 的 か つ

体 的 に 推 進 す る と と もに 、多 様 化 複 雑 化 す る子 ど も と子 育 て 家 庭 の 様な 問題 に 、責 任 を も っ て 迅 速 か つ 的 確 に 対 応 す

る執 行 体 制 の整 備 を 図 る こ と。

2 児 童 緯 談 所 の 体 制 強 化 に つ い て

児 童 福 祉 司 が 担 当す る虐 待 相 談 に係 る ケス数 が 、道 漏 の な い 支 援 が で き る ケ ー ス数 とな る よ う、児 童 福 祉 司 の配 置 を図 る こ と。

ま た 、 児 童 福 祉 司 の 指 導 教 育 を 効 果 的 に 実 施 で き る よ う、 国 の基 準 を 参 酌 し、 スィ ザ

の 配 置 を 図 る こ と。

さ らに 、法 的 な判 断 が 必 要 な虐 行 相 談 に係 る ケス に 、迅 速 か つ的確 に対応 で き る よ う、弁 護 士 の 配 置 若 し くは これ に準 ず る措 置 を図 る こ と。

3 要 保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会 の 充 実 強 化 につ い て

要 保 護 児 童 対 策 に係 る相 談 機 関 と関係 機 関 との 円 滑 な 総 合 調 整 や 、ケス の 支援 状 況 の 評 価 や 困 難 ケ

ース 人 の後 方 支 援 な ど効 果 的 な ケ

ース の 進 行 管 理 が 実施 で き る よ う、要保 護 児 童 対 策 地 域 協 議 会 の 調 整 機 関 に 、児 童 福 祉 司等 の専 門職 の配 置 を 図 る こ とD

(3)

相模原市児童虐待重篤事例検証報告書

平成28年9月

相模原市社会福祉審議会

児童福祉専門分科会 児童虐待検証部会

公表用

(4)

目 次

は じ め に · · · 1 1.検 証 に つ い て

(1)検 証 の 目 的 · · · 2

(2)検 証 の 方 法 · · · 2

2.本 事 例 の 概 要

(1)家 族 の 状 況 · · · 3

(2)本事例の概要 · · · 3

3.課 題 と 提 言 · · · 4

4.参 考 資 料

(1)本市の相談支援体制 · · · 11

(2)会議等開催経過 · · · 14

(3)委 員 名 簿 · · · 15

(4)一時保護決定に向けたアセスメントシート · · · 16

(5)事務取扱要領 · · · 17

お わ り に · · · 19

※ プライバシーに配慮し、一部内容を削除しています。

(5)

はじめに

本件は、平成25年11月上旬に小学校から本市中央こども家庭相談課( 中央区における児 童家庭相談担当課。以下「( 区) 相談課」という。) への虐待通告を契機として、本市児童相談 所( 以下「児童相談所」という。) が関わっていた男児(以下「本児」という。)が、平成26 年11月中旬に自殺を図り、そのまま意識を取り戻すことなく、体調悪化によって、平成2 8年2月に死亡したという事例(以下「本事例」という。)である。

本事例については、本市の相談機関が2年余りにわたり関与していながら、本児の尊い命 が失われたことに鑑み、本児家庭に対する関係機関の関わりのあり方を中心に検証を行う必 要があると判断され、児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第4条第 5項の規定に基づき、当検証部会による検証を実施することとなった。

関係機関及び関係者は、本検証において指摘する課題や提言を、今後の類似事例の未然防止 のための体制強化に役立てていただきたい。

(6)

1.検証について

(1)検証の目的

本検証は、本事例について、事実を把握し、死亡した児童の視点に立って本事例の発生 原因の分析等を行い、再発防止策を検討することにより、今後の児童虐待の発生予防、早 期発見、迅速・的確な対応を行うための関係機関の体制強化等を目的とする。

なお、本検証は、関係機関及び関係者の処罰を目的とするものではない。

(2)検証の方法

児童相談所、( 区) 相談課、小学校、中学校に対して、書面及びヒアリングによる調査を 実施し、児童虐待検証部会による検証会議において、本事例における問題点及び課題を抽 出したうえで、再発防止のための方策を検討し、提言としてまとめた。

(7)

2.本事例の概要

(1)家族の状況

・本 児

・実 母

・養 父

・弟

(2)本事例の概要

平成25年11月上旬、本児が所属する小学校から、( 区) 相談課に虐待通告があり、 同課が小学校を訪問、本児と面接し、本児が養父からの暴力を訴えて帰宅を拒否する意 思表示をしたため、(区)相談課は、児童相談所に、一時保護の検討を依頼する通告を行 ったが、実母から親族宅に本児を預ける提案があり、本児もこれを希望したので、一時 保護はされず、本児は親族宅に帰宅した。

同年11月中旬、同年12月、平成26年2月、中学校入学後の同年5月下旬にも、 本児が養父からの暴力を訴えて帰宅を拒否する意思表示をしたが、いずれの機会も、話 し合いの結果、一時保護はされず、親族宅や自宅に帰宅した。

同年6月上旬、本児に痣があるのを確認し、同年5月下旬の出来事を聴いた中学校か ら、(区)相談課に通告があり、同課と(区)相談課から通告を受けた児童相談所が中学 校を訪問、本児及び実母と面接し、養父に暴力を振るわせないこと、翌日の児童相談所 での面接を約束したので、一時保護はされず、本児は、実母とともに自宅に帰宅した。 翌日、実母、養父及び親族が児童相談所に来所、面接し、実母及び本児が定期的に児 童相談所に通所することとなり、これ以降、児童相談所は、実母及び本児と6回の通所 面接を行い、同年10月上旬、来所した実母及び養父から今後は通所しない旨の意向が 示され、児童相談所は、中学校訪問により本児の様子を確認していくこととした。

同年10月下旬に、中学校が、児童相談所に、本児が養父からの暴力を訴えている旨 を連絡したが、虐待通告として受理されず、同年11月上旬、児童相談所は、中学校に、 本児の引き続きの見守りを依頼する旨を連絡した。

そして、同年11月中旬、自殺を図った本児が発見され、病院に搬送後、一命を取り とめたものの意識は戻らなかった。その後、本児は、平成27年6月に医療型障害児入 所施設に入所したが、平成28年1月に体調が悪化して再び入院し、同年2月に入院中 の病院で死亡した。

(8)

3.課題と提言

(1)要保護児童対策地域協議会による情報共有、情報連携

【課題】

・( 区) 相談課は、本児の状況について、児童相談所や小学校と頻繁に連絡ができていたので、 情報の共有ができていると考えていたが、本ケースへのアセスメントを共有し、支援の方 向性を確認するなどの会議は開催されず、実際には、( 区) 相談課、児童相談所、小学校が 異なった見立てで支援を実施しており、警察との連携もできていなかった点で課題があっ た。

・特に、( 区) 相談課と小学校とではケースに対する判断が大きく異なり、危機感の共有がで きておらず、児童相談所が間に入って見立ての統一を図ることもなかった。

・こうした支援方針の不一致のため、本児がたびたび帰宅を拒否し(なお、関係機関等の記 録によれば、平成25年11月∼平成26年5月までの間、6回の訴えがあり、うち3回 は家を飛び出し保護を求めている。)、家庭生活への不安を訴えていたにもかかわらず、い ずれの場合も一時保護という選択はなされず、本児を親族宅や自宅に帰すことが繰り返さ れた。

【提言】

・複数の機関が関わり、継続的に支援が行われている事例については、積極的に要保護児童 対策地域協議会の「個別ケース検討会議」を開催し、情報の共有に加えて、見立てを一致 させるための討議を十分行い、援助方針を確立すると同時に、それぞれの機関が果たす役 割を明確にしたうえで共有し、その後の進行を管理する取り組みが必要である。

・児童相談所や( 区) 相談課は、児童福祉の専門機関として、子どもや家族をどのように理解 し、援助していくかについて、学校等に助言し、理解を得ていく必要がある。

(2)( 区) 相談課と児童相談所による二層構造の役割分担、責任の明確化

【課題】

・平成25年11月から平成26年6月までは( 区) 相談課が主担当、児童相談所が副担当と して、平成26年6月以降は児童相談所が主担当、( 区) 相談課が副担当として、建前上は 双方で支援をすることとしていたが、( 区) 相談課が主担当の期間中、実質的には児童相談 所が取り組むことはなく、( 区) 相談課からの報告を受けるにとどまっていた。また、主担 当が児童相談所に交代する際、児童相談所として、それまでの経過を十分検討した上で取 り組むことができず、平成26年6月上旬に、保護者が本児の一時保護を拒否しながらも 通所指導には同意したこともあり、本ケースに対する( 区) 相談課が抱いていた危機感が児 童相談所に引き継がれず、事例の見立ても適切に行われていなかった点で課題があった。

(9)

【提言】

・政令指定都市であるので( 区) 相談課と児童相談所は、一般的な市町村と児童相談所との関 係と違い、同じ自治体に属する機関ではあるが、役割は異なっている。ケースの移管(主 担当機関の交代)に際しては、そうした役割の違いを十分認識して行う必要がある。具体 的には、( 区) 相談課は、児童相談所にケースの移管をする際には、ケース概要をまとめ、( 区) 相談課の意見を付した資料を用意して引き継ぎ、移管を受ける児童相談所も、それらを踏 まえて、改めて援助方針会議を行うなどの対応が必要である。

・( 区) 相談課で支援すべきケースなのか、児童相談所で支援すべきなのか、ケースの程度に 応じて一定のルールを定めるなどを再検討し、役割分担をより明確にする必要がある。

(3)児童に寄り添ったケースの見立て及び対応について

【課題】

・本児が帰宅拒否の意思表示をした際、( 区) 相談課、児童相談所、小学校は、親族宅ならば 安全と考えて対応したが、その後の経過の中で、親族も養父の意向に沿って対応している 様子がうかがわれ、永続的に安全が確保できる状態ではないことは十分把握できたと思わ れる。また、本児の意向に沿わないと考えられるにもかかわらず、自宅に戻す対応がしば しばとられた。本児の訴えにきちんと耳を傾けるという点で課題があった。

・本児が学校で養父の暴力を訴えたり、逃げ出して助けを求めた際の対応として、多くの場 合、保護者と同席で本児との面接や意向確認がなされているが、虐待を訴える児童が、保 護者同席の場で、自己の意思を自由に話すのは難しいという基本的な理解が欠けていたの ではないかと思われる。

・こうした対応の中で、小学校は、保護者の訴えに偏った判断を行い、本児に誇張や虚言癖 の傾向があると受け止め、結果として、児童相談所に一時保護を求めるというより、本児 の態度が変わることで家族関係が改善されることを期待し、本児の気持ちに寄り添った対 応がなされなかったと言わざるを得ない。

・( 区) 相談課及び児童相談所も、小学校からの情報に対して、内容を精査して適切な見立て を行い、学校に理解を求めるという点で不十分さがあり、本児の意向に沿った対応ができ なかった点で課題があった。

・児童相談所が主担当となって通所指導を行う際には、保護者に対して、「本児の課題につい て一緒に考える」といった説明を行って通所指導についての同意を得たため、本児の訴え や家族状況からうかがえる養育上の問題に対応することができず、保護者が通所を拒否し た段階でも、危機感を持った対応ができなかった。

(10)

【提言】

・繰り返される子どもからの訴えについては、たとえその一つ一つが重大な結果に結びつく 恐れが低いと思われる場合であっても、丁寧に聴き取る必要がある。その際には、加害者 とされる者との同席を避けることも含めて、子どもが話しやすい環境を用意するよう心が ける必要がある。

・( 区) 相談課や児童相談所は、児童福祉の専門機関としての立場から、学校等からの情報に ついては、事実と評価を区分けして把握し、子どもの意見を十分踏まえたアセスメントを 行う必要がある。

(4)一時保護(職権保護)の判断について

【課題】

・既に述べたように、本児はたびたび帰宅を拒否し、家を飛び出して保護を求めたことが何 度もあった。こうした場面で一時保護を実施することは可能であったし、またその必要性 は次第に高まっていたと思われるが、最後まで一時保護されることはなかった。その理由 は、既述したように、関係する機関の方針の不一致、( 区) 相談課と児童相談所の二層構造 が適切に機能していなかったこと、本児の気持ちに寄り添った面接ができていなかったこ となど、基本的な方針が不十分であったことによると思われる。

・加えて、本児が虐待を訴えてきた際に、面接した保護者の同意が得られず、その場でただ ちに一時保護に踏み切ることが困難だったという場合もあった。その場合、どのようにし て子どもの安全を確保するのか(どのようにして一時保護を実施するのか)について検討 すべきであるが、それがなされていなかった点も、課題としてあげられる。

・また、( 区) 相談課や学校は、一時保護の判断は児童相談所が行うものであるとして、受け 身的な姿勢になっていたことも考えられる。( 区) 相談課や学校には、児童相談所が行う一 時保護の決定や実施のプロセスなどについて十分な知識がなかったために、こうした傾向 が強められたとも考えられ、この点でも課題があったと思われる。

【提言】

・児童相談所は、一時保護の判断とその実施は児童相談所長だけがなし得ること、また保護 者の意思を問うことなく職権で実施できることを自覚し、仮に主担当機関でなくても、常 に事例に注意を払い、一時保護の是非について主体的に検討する姿勢を持つ必要がある。

・一時保護の必要性が高いにもかかわらず、保護者の同意が得られない等の理由で一時保護 ができなかった場合、所内で職権による一時保護の手順を確認し、速やかに子どもの安全 を確保するよう取り組むことが必要である。

・児童相談所以外の関係機関においては、子どもの安全が守られているか否かについて常に 注意を払い、必要に応じて児童相談所に対して一時保護の実施に関する意見を述べるなど、

(11)

取り組みを強化すべきである。

・また、児童相談所以外の関係機関は、一時保護の決定と実施に至るプロセスを含めた虐待 対応の仕組みについて、児童相談所の協力を得ながら、理解を深めていくことも必要であ る。

(5)児童相談所内の適切な意思疎通の確保

【課題】

・( 区) 相談課は、児童相談所に対し、必要に応じて情報提供をしていたが、本事例について の児童相談所内での情報共有は不十分であった。

・上記の点も影響し、児童相談所が主担当となった時点での事例に対する見立てが不十分の まま児童相談所による援助が開始されている。

・本ケースの場合、児童心理司も関わっているが、面接を通してもたらされる情報や本児の 状況について担当者間での情報共有が適切に行われず、本児の不安が解消されない状態の 中で、一方的に保護者からの通所拒否が伝えられたにもかかわらず、以後の支援方針につ いて所内で検討されていない。

・また、本事例ではたびたび一時保護する機会があったにもかかわらず、最後のチャンスで あったとも言える10月下旬の中学校からの(本児が養父からの暴力を訴えている旨の) 情報提供についても、児童相談所内で十分な情報共有がされず、援助方針会議への報告も なされていなかった。児童相談所内部の意思疎通のあり方に、課題があると考えられる。

【提言】

・スーパーバイザーや総括副主幹等によるケース進行管理のあり方について再検討し、担当 者個人の判断だけで会議上程の是非を判断するような仕組みでなく、適切なケースの見直 しができるシステムを検討し、構築する必要がある。

・担当者任せにせず、組織として適切な援助が図られるよう、児童相談所で一定の経験を有 するスーパーバイザーの養成と配置を含むスーパービジョン体制を強化し、担当者の気づ きを促すような働きかけが可能となる体制を整備する必要がある。

・児童相談所はチームによって援助するのが基本となっている点を再確認し、児童福祉司、 児童心理司等ケースに関わる所内担当者が定期的に情報交換するよう努める必要がある。

・児童福祉司等の担当者が、事例の緊急性や重篤度、変化の兆しなどを的確に把握できるよ う、専門性の向上を図るための研修を充実させる必要がある。

・現在、担当者は多くのケース(約80ケース:平成28年8月1日現在)を受け持ってい るが、1つ1つのケースをより丁寧に見ることができるよう人員体制の充実・強化を図る 必要がある。

(12)

(6)児童相談業務支援システムの活用

【課題】

・本市は児童相談業務をシステム化しており、( 区) 相談課と児童相談所が支援している事例 について、内容を相互に参照できる環境になっているため、主担当を児童相談所に変更す るにあたり、( 区) 相談課は、児童相談所がそれまでの対応経過を、システムで確認してい るものと考えていた。そのため、引継時に本事例の概要等をまとめた資料が作成されなか った。

・( 区) 相談課及び児童相談所のいずれも、膨大なケースを抱えており、担当児童福祉司の上 司がシステムに記録された児童記録票の全てを、読める環境にはあるが、現実的に読むこ とができなかった。

【提言】

・システム上の記録など、機能に頼るだけでなく、ケース担当変更時の( 区) 相談課から児童 相談所への引継ぎや児童相談所の援助方針会議への報告などにおいて、ケース概要をまと めた資料を作成し、提出するなど、必要な情報が漏れないような工夫が必要である。

(7)( 区) 相談課、児童相談所の経過記録の記載方法について

【課題】

・平成25年12月に、こども虐待110番と小学校へ近隣住民から本児に対する養父から の暴力を主訴とした通告、連絡があったが、翌日に、小学校が、改めてこの出来事につい て、本児に確認したところ養父からの暴力を否定するような発言があった。

・この相反する内容を含め、同年12月の出来事について、学校から( 区) 相談課に報告、そ の後( 区) 相談課から児童相談所に報告され、その後の児童相談所の援助方針会議において は「暴力がなかった」との報告がなされている。

・また、この時点から、小学校、( 区) 相談課、児童相談所は、本児の虚言の可能性について の認識(評価)を持ったことも推察される。

・同年12月の出来事については、その情報が伝達される過程で、事実が推測や評価と混同 され、正確な事実が伝わらず、暴力の事実の有無の判断や本児の虚言の可能性の評価に影 響を与えたものと推察される。

・この一連の対応から、小学校、( 区) 相談課、児童相談所は、本児や保護者等に関する情報 について、事実と推測を区分し、聴き取りを行い、正確に記録を作成し、その内容を適切 に報告し、暴力の事実の有無の判断や本児の虚言の可能性の評価を行う必要があった。

【提言】

・児童虐待事例の場合は、状況が不明確であったり、保護者や児童本人の説明が必ずしも正

(13)

確でない、もしくは虚偽であることも珍しくないため、それらをどのように判断するか難 しいことは多い。こうした場合、仮に発言内容の信憑性に疑問があったとしても、保護者 等がそのような発言をしたことは(重要な)事実であるから、発言等をそのまま記録し、 情報共有する場合にも、そのように発言したという事実を正確に伝えるよう留意する必要 がある。

・なお、それらをどう見るかという判断(見立て)に関しては、事実を再確認し、協議、検 討するプロセスを大切にするよう習慣づけることが必要である。

(8)学校の対応について

【課題】

・小学校では、本ケースにおける根本的な問題について理解が不十分であったと思われ、校 長及び教職員の一部は、保護者の意向に沿って、本児が親の希望するようになれば問題は 収まると判断していた可能性がある。そのため、本児から虐待の訴えがあった場合も、学 校は、保護者に連絡し、本児と保護者が同席する面談が繰り返され、本児が面談の場で保 護者から責められる状況がたびたびあった。

・小学校に対しては、( 区) 相談課担当ケースワーカーが主に対応をしていたが、( 区) 相談課 の危惧について、小学校は適切に受け止めることができなかったと考えられる。

・中学校では、本児の訴えからケースの緊急性を感じ取っていたと思われるが、保護者の同 意がない場合の一時保護の可否等、虐待ケースへの対応について十分な理解がないままに 対応していたと思われる。また、平成26年10月下旬登校時の本児の状況について、そ の緊急性を認識することができず、本児を帰宅させた後で児童相談所に連絡している。

【提言】

・学校は、一般国民と同様、児童虐待と思われる児童を発見した場合の通告義務を負う(児 童虐待防止法第6条)だけでなく、児童の福祉に業務上関係のある団体として、児童虐待 の早期発見に努めなければならないこと(同法第5条第1項)、また、児童虐待を受けた児 童の保護及び自立の支援に関する国及び地方公共団体の施策に協力するよう努めなければ ならないとされていること(同第2項)を十分認識し、( 区) 相談課や児童相談所の取り組 みに積極的に協力する必要がある。

・本ケースのように、継続的な訴えがあるにもかかわらず、児童と保護者の関係や家庭環境 の改善がなされないなどの場合は、児童の心身の健康や身の安全が危機的状況にある可能 性を認識し、学校だけで判断・対応するのではなく、( 区) 相談課や児童相談所などの児童 福祉の専門機関の判断を求めるなど、関係機関との連携による問題解決を図ること。

・学校、教育委員会として、教職員に対する虐待にかかる研修を、各階層(校長・学年主任・ 支援コーディネーターなど)ごとに行うなどの工夫を含め、積極的に実施する必要がある。

(14)

(9)児童福祉施設の役割・機能に対する理解について

【課題】

・本ケースにおいて、本児は市内の児童養護施設への入所も意識していた可能性があるが、 こうした社会資源の活用について協議されることはなく、( 区) 相談課や学校がそれぞれに 本ケースを抱え込んで対応していた。

・小学校の教諭や( 区) 相談課の職員の多くが、本児の実母に対する思慕の強さや本児の転校 したくないとの意向にも影響され、在宅での支援を継続する方向に傾きがちで、結果的に 支援の選択肢を狭めてしまう状況にあった。

【提言】

・本ケースに限らず、児童養護施設と学校・地域との日頃の連携が、養育上の課題をかかえ る家庭への支援につながり、適切な早期対応を可能にすることを認識し、学校、( 区) 相談 課が地域内の社会資源を正しく理解し、必要に応じて活用していこうとする姿勢が必要で ある。

・近年の児童福祉施設入所児童及びその保護者の状況への理解と児童福祉施設のもつ役割・ 機能の理解(被虐待ケースの増加、児童福祉施設として家族再統合や地域支援の役割を担 っていること)が得られるよう、教職員に向けた研修・啓発が必要である。

・学校や地域に対し、市として児童養護施設をはじめとする社会的養護施設の理解を促し、 協力関係を構築するための取組強化に努めるよう求めたい。

(15)

4.参考資料

(1)本市の相談支援体制

(平成25年11月現在)

ア.健康福祉局組織図(概要) ※ 担当は、本事例に関する業務のみ記載

・幼 こ ど も 青

緑 こども家 庭 相 談 課

中央こ家庭相談課

南 こども家 庭 相 談 課

こども育 成 部

て サ ー ビ ス 班 こど も 家支 援

て サ ー ビ ス 班 こど も 家支 援 て サ ー ビ ス 班 こど も 家支 援

児 童 家 庭 相 談 担 当 )

児 童 家 庭 相 談 担 当 )

保 険 高 齢 部 健 康 福 祉 局

児 童 家 庭 相 談 担 当 )

一 時 保 護 所 準 備 班

(16)

イ.こども家庭相談課及び児童相談所の職員体制

(ア)こども家庭相談課(児童家庭相談等担当課)

所属長

子育て 家庭支援班 療育相談班 保育所の入所相談、ひとり

親、女性の相談等

子どもとその家庭の相談、 児童虐待相談

子どもの発達や障害の相 談と療育支援

緑こども家庭 相談課

総括副主幹( 事務) 1人 事務職 2人 社会福祉 1人 再任用 1人

*こども家庭相談員

担当課長兼SV 1人

(社旗福祉)

CW( 保健師) 1人 CW( 社会福祉) 2人 CW( 保育士) 1人

*こども家庭相談員

*心理相談員

*育児支援家庭訪問相談員

総括副主幹( 保育士) 1人 保育士 1人 社会福祉 3人 理学療法士 1人 作業療法士 1人 言語聴覚士 2人

中央こ家庭相談課

総括副主幹( 事務) 1人 事務職 5人

*こども家庭相談員

総括副主幹兼SV 1人 ( 保健師) CW( 保健師) 1人 CW( 社会福祉) 3人 CW( 保育士) 1人

*こども家庭相談員

*心理相談員

*育児支援家庭訪問相談員

総括副主幹( 保育士) 1人 保育士 1人 社会福祉 5人 理学療法士 1人 作業療法士 1人 言語聴覚士 1人

南こども家庭 相談課

担当課長( 事務) 1人 事務職 4人

*こども家庭相談員

担当課長兼SV 1人 ( 保育士)

CW( 保育士) 1人 CW( 社会福祉) 2人 CW( 保健師) 1人 CW( 事務) 1人

*こども家庭相談員

*心理相談員

*育児支援家庭訪問相談員

総括副主幹( 保育士) 1人 保育士 1人 社会福祉 4人 作業療法士 1人 言語聴覚士 1人

(イ)児童相談所

所属長 総務班 相談班 支援班 心理班

総括副主幹( 事務) 1人 事務職 2人

総括副主幹( 事務) 1人

SV 1人

児童福祉司 1人 児童相談員 3人

*児

当( 保) 里親担当( 保育士) 1人 社会福祉 1人

*里

*虐

担 当 課 長 1 人 S V 1 人 児童心理司 5人

*心

一時保護所準備班 派遣 担 当 課 長 ( 福 祉 指 導 員 ) 1 人 事務職 1人 保育士 6人 社会福祉 2人

神奈川県へ

保 育 士 1 人 社 会 福 祉 1 0 人

川崎市へ

保 育 士 2 人 社 会 福 祉 2 人

大船渡市へ

保 健 師 1 人

※ 支援班担当課長は副所長が兼務 *=非常勤特別職

(17)

(緑・中央・南)実務者会議 目 的 支援状況等の把握及び評価、定

例的な情報交換、要保護児童対策 に係る課題の検討、啓発活動等 構成員 警察、医療機関、主任児童委員、

庁内関係各課の実務担当者等 事務局

各区のこども家庭相談課

実務者会議

目 的 定例的な情報交換、要保護児童 対策に係る課題の検討、啓発活動 等

構成員 庁内関係各課の実務担当者等 事務局

青少年相談センター

ケース会議

目 的 要 保 護 児 童 に 対 す る 具 体 的 な 支援内容の検討

構 成 員 個 別 の 要 保 護 児 童 に 関 係 す る 機関の担当者

事務局

各区のこども家庭相談課、 児童相談所

ケース会議

目 的 要 保 護 児 童 に 対 す る 具 体 的 な 支援内容の検討

構 成 員 個 別 の 要 保 護 児 童 に 関 係 す る 機関の担当者

事務局

青少年相談センター

ウ.要保護児童対策地域協議会 体系図

*各会議の事務局については、協議会設置要綱第6条第3項「調整機関は、前条第1項第2号(

*注

実 務者会議)及び第3号(

* 注

ケース会議)の処務を会議の構成員に依頼することができる」に基づき、調 整機関からの依頼を受けて対応するもの

・ 保 護 者 の い な い 児 童 及 び 虐 待 を 受 け た 、 又 は 受 け た と 思 わ れる児童

・要支援児童若しくは特定妊婦

非行児童 代 表 者 会 議

目 的 要保護児童対策が円滑に運営されるための情報交換、協議、連携等 構成員 構成機関、団体の代表者

相模原市要保護児童対策地域協議会 調整機関:こども青少年課

(18)

(2)会議等開催経過

第1回 平成28年4月20日(水)

・児童虐待による重篤事例の検証について

(1)事例の概要について

(2)検証の実施について

(3)市の関わりについて

(4)協議事項について

・調査が必要な事項について

・検証の進め方について

第2回 平成28年5月24日(火)

・児童虐待による重篤事例の検証について

(1)市の関わりについてのヒアリング結果について

・中央こども家庭相談課の対応について

・児童相談所の対応について 第3回 平成28年6月21日(火)

・児童虐待による重篤事例の検証について

(1)市の関わりについてのヒアリング結果について

・小学校の対応について

・中学校の対応について

第4回 平成28年7月26日(火)

・児童虐待による重篤事例の検証について

(1)問題点・課題等について 第5回 平成28年8月23日(火)

・児童虐待による重篤事例の検証について

(1) 児童虐待重篤事例等検証報告書について 第6回 平成28年9月7日(水)

・児童虐待による重篤事例の検証について

(1) 児童虐待重篤事例等検証報告書について 検証部会による個別ヒアリング

・平成28年5月17日 個別ヒアリング(児童相談所)

・平成28年5月20日 個別ヒアリング(( 区) 相談課)

・平成28年5月31日、6月3日 個別ヒアリング(中学校、小学校)

(19)

(3)委員名簿

○ 相模原市社会福祉審議会 児童福祉専門分科会 児童虐待検証部会 委員名簿

氏名 役職・推薦団体 備考

川﨑二三彦 子どもの虹情報研修センター センター長 部会長

櫻井奈津子 和泉短期大学教授 職務代理

品川 洋一 相模原市医師会

鏑木 宏 相模原市医師会

大川 宏之 神奈川県弁護士会

(20)

(4)一時保護決定に向けたアセスメントシート

①当事者が保護を求めている?  はい いいえ

子ども自身が保護・救済を求めている

保護者が、子どもの保護を求めている

②当事者の訴える状況が差し迫っている? はい いいえ

確認にはいたらないものの性的虐待の疑いが濃厚であるなど

このままでは「何をでかすか分からない」殺してしまいそうなどの訴えなど

③すでに虐待により重大な結果が生じている? はい いいえ

性的虐待(性交、性的行為の強要、妊娠、性感染症罹患)

外傷(外傷の種類と箇所:

ネグレクト

例:栄養失調、衰弱、脱水症状、医療放棄、治療拒否、

④次に何か起これば、重大な結果が生ずる可能性が高い? はい いいえ

乳幼児

生命に危険な行為

例:頭部打撃、顔面攻撃、首締め、シェーキング、道具を使った体罰、逆さ吊り 戸外放置、溺れさせる、

性的行為に至らない性的虐待、

⑤虐待が繰り返される可能性が高い? はい いいえ

新旧混在した傷、入院歴、

過去の介入

例:複数の通告、過去の相談歴、一時保護歴、施設入所歴、きょだい」の虐待歴、

保護者に虐待の認識・自覚なし

保護者の精神的不安定さ判断力の衰弱

⑥虐待の影響と思われる症状が子どもに表れている? はい いいえ

保護者への拒否感、恐れ、おびえ、不安、

面接場面での様子

例:無表情、表情が暗い、鬱的、体の緊張、過度のスキンシップを求める、

虐待に起因する身体的症状

例:発育・発達の遅れ、腹痛、嘔吐、白髪化、脱毛、

⑦保護者に虐待につながるリスク要因がある? はい いいえ

子どもへの拒否的感情・態度

例:拒否、愛情欠如、差別など不当な扱い、望まない妊娠出産、母子健康手帳未発行、 乳幼児健診未受診、

精神状態の問題

例:鬱的、精神的に不安定、妊娠・出産のストス、育児ノイローゼ、

性格的問題

例:衝動的、攻撃的、未熟性、

アルコール・薬物等の問題

例:現在常用している、過去に経験がある、

児童相談所等からの援助に対し拒否的あるいは改善が見られない、改善するつもがない

家族・同居者間での暴力(DV 等)不和

日常的に子どもを守る人がいない

⑧虐待の発生につながる可能性のある家庭環境等 はい いいえ

虐待によるのではない子どもの生育上の問題等

例:発達や発育の遅れ、未熟児、障害、慢性疾患、

子どもの問題行動

例:攻撃的、盗み、家出、徘徊、虚言、性的逸脱、退行、自傷行為、盗み食い、異食、 過食、

保護者の生育歴

例:被虐待歴、愛されなかった思い、

養育態度・知識の問題

例:意欲なし知識不足、不適切、期待過剰、家事能力不足、

家族状況

例:保護者等(祖父母、養父母等を含む)の死亡・失踪、離婚、妊娠・出産 ひと親家庭等、

児 童 相 談 所 一 時 保 護 決 定 に向 けたアセスメントシート 一 時 保 護 に向 けての フローチャート

①当事者が保護 を求めている。

②当事者の訴える状況 がさ迫っている。

③すでに重大な 結果がある。

はい

はい は い

はい いい え

いい え

④重大な結果の 可能性が高い

⑤繰り返す 可能性

⑥子どもに明確に 影響

い いえ

は い

いい え は い

い いえ

⑦保護者のリスク

い いえ

はい

はい

⑧可能性のある家庭環境

い いえ

(21)

(5)事務取扱要領

相模原市児童虐待による死亡事例等の検証事務取扱要領

( 趣旨)

第1条 この要領は、相模原市社会福祉審議会条例( 平成14年相模原市条例第43号) 及び相模原市 社会福祉審議会条例施行規則( 平成15年相模原市規則第1号) 並びに相模原市社会福祉審議会運営 要綱( 平成15年4月10日施行) に定めるもののほか、児童虐待の防止等に関する法律( 平成12年 法律第82号) 第4条第5項に規定する事例の分析に関する事項を調査審議する児童虐待検証部会 ( 以下「検証部会」という。) における事務の取扱について、必要な事項を定めるものとする。 ( 検証会議)

第2条 検証部会は、児童虐待を受けた児童がその心身に著しく重大な被害を受けた事例の分析を行 うとともに、児童虐待の防止等のために必要な事項について調査研究及び検証を行う会議( 以下「検 証会議」) を実施するものとする。

検証会議は、検証部会に属する委員( 以下「検証委員」という。) の意見を尊重して進めるととも に、討議時間を十分確保するなど配慮して行う。

( 検証の対象事例)

第3条 検証会議において扱う対象事例は、本市が関与していた心中を含む児童虐待による死亡事例 のすべてとする。

前項の規定にかかわらず、死亡に至らない重篤な事例又は車中放置、新生児遺棄致死等の本市の 関与がない事例の場合であっても、検証が必要と認められる事例については対象とする。

( 検証会議の実施の決定)

第4条 検証部会の庶務担当課( 以下「庶務課」という。) において、関係機関からの連絡及び放送機 関、新聞社、通信社その他の報道機関( 以下「報道機関」という。) の報道により、死亡事例等の発 生を把握した場合は、情報収集を行い検証会議の実施の要否について決定するとともに、検証部会 の部会長( 以下「検証部会長」という。) に対象事例の発生及び検証会議の実施の要否について報告 するものとする。

検証会議の実施について、庶務課において要否を判断することが困難な場合には、検証部会長と 協議して検証会議の実施の要否を判断することができる。

( 検証会議の事前準備)

第5条 庶務課は、こども家庭相談課、児童相談所及び対象事例に関係していた庁内の関係各課・機 関等による打合せ会議を開催し、検証会議における検証方法について周知するとともに、次に掲げ る事項に関して、関係機関から情報収集するものとする。

( 1) 死亡した児童及び家族の状況や特性、死亡時点における家族関係や家族の歴史、経済状況等( 特 に乳幼児の事例については、妊娠期からの情報やきょうだいの妊娠期の情報)

( 2) 死亡に至った経緯

( 3) こども家庭相談課及び児童相談所の関与状況等

( 4) その他の関係機関( 前号のこども家庭相談課及び児童相談所を除く。) の関与状況等 ( 5) 前各号に定めるもののほか、検証に必要な事項

前項のこども家庭相談課、児童相談所及び対象事例に関係していた庁内の関係各課・機関等によ る打合せ会議は、必要に応じて随時開催するものとする。

( 検証会議の資料の準備)

第6条 庶務課は、対象事例の問題点・課題を抽出するため、収集した情報に基づき、事実関係を時 系列及び関係機関別にまとめた基礎資料として「事例の概要」を作成するとともに、順次明らかに なった事実関係を追記するなどの更新作業を行うものとする。

庶務課は、前項の基礎資料のほか、検証の方法及び検証スケジュールを記載した資料を作成する とともに、報道機関が報道した記事等の必要な資料を準備するものとする。

( 初回の検証会議の内容)

第7条 初回の検証会議においては、検証の目的が再発防止策を検討するためのものであり、関係者 の処罰を目的とするものでないことを確認した上で、前条の規定により作成又は準備した資料によ り、当該対象事例の概要を把握し、疑問点や不明点の整理を行うとともに、今後の検証スケジュー ルについて確認するものとする。

(22)

( ヒアリング、現地調査等の実施)

第8条 庶務課は、対象事例について、さらに詳細な事実関係を確認するため、初回の検証会議にお いて把握した疑問点や不明点を中心に関係機関へのヒアリングを実施するものとする。

前項の場合において、庶務課は原則として、関係機関の代表となる者を対象にヒアリングを実施 するものとするが、必要に応じて、対象事例を直接担当していた職員( 非常勤職員等を含む。) もヒ アリングの対象とすることができる。

庶務課は、対象事例の児童の生活環境等を把握するために、必要に応じて現地調査等を実施する ことができる。

第1項のヒアリング及び前項の現地調査等を実施するに当たっては、必要に応じ、検証委員が同 行することができる。

( 裁判の傍聴等)

第9条 保護者が起訴された事件については、裁判の傍聴を行うとともに、必要に応じ、訴訟の記録 を閲覧請求により情報収集するものとする。

( 検証部会による提言)

第10条 検証部会は、第8条に規定するヒアリング、現地調査等の実施及び前条に規定する裁判の 傍聴等により明確になった事実関係を基に検証会議において、対象事例が発生した背景( 家族の状況 を含む。) 、対応方法、関係機関の連携、組織の体制や課題等を抽出し、その解決に向けて実行可能 性を勘案しつつ、実行する機関名や提言への取組開始時期、評価方法等を明記するなど、具体的な 対策を提言するものとする。

検証部会における検証経過において、行政機関の対応など早急に改善策を講ずる必要があると認 めるときは、検証の全体の終結を待たずに、まず早急に講ずべき改善策について提言することがで きる。

( 報告書の作成)

第11条 検証部会は、検証会議の結果を踏まえ、次に掲げる事項を盛り込んだ報告書を作成するも のとする。

( 1) 検証の目的に関すること。 ( 2) 検証の方法に関すること。 ( 3) 事例の概要に関すること。

( 4) 明らかになった問題点・課題に関すること。 ( 5) 問題点・課題に対する提言に関すること。 ( 6) 今後の課題に関すること。

( 7) 会議開催経過に関すること。

( 8) 検証部会に属する委員名に関すること。 ( 9) 前各号に掲げるもののほか、参考となる資料

( 報告書の周知・公表)

第12条 庶務課は、個人情報の保護について十分配慮したうえで、報告書について関係機関に周知 するとともに、報告書を公表するものとする。

( 提言に対する対応)

第13条 庶務課は、検証部会の提言を受けて、速やかに、具体的な措置を講じるとともに、講じた 措置及びその実施状況について、随時、検証部会に報告するものとする。

前項の報告を受けた検証部会は、その内容について評価し、報告するものとする。 ( 庶務課)

第14条 庶務課は、こども青少年課とする。 ( 委任)

第15条 この要領に定めるもののほか 検証部会における事務の取扱に関し必要な事項は、検証部 会長が検証部会に諮って定める。

この要領は、平成22年10月1日から施行する。

この要領は、平成23年8月1日から施行する。

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